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『0(ゼロ)からの風』ストーリー

『0(ゼロ)からの風』
取材調査で訪れた交通事故現場。 報道記者・上杉孝之(43)は偶然にも被害者の母親である茂木圭子(50)と出会う。 上杉が歩み寄り名刺を差し出して取材を請うも、圭子はその声に反応する気力さえも持ち合わせていなかった。

母は亡き一人息子・零(19)が最後に残した、アスファルト上の白い人型を前に泣き崩れていく。 彼女の悲痛な叫びは、報道畑一筋の上杉の心に重たく響き、同時にある種の新鮮さと痛烈な胸騒ぎを残した。

数日後、上杉の元を訪れたのは圭子であった。 「息子の事件と裁判をニュースで取り上げてくれませんか。」 彼女は声を震わせながら訴える、人の命に係ることのない窃盗罪でも最高で懲役10年、 何の罪もない未来ある若者の一生を奪ってわずか数年の刑、どうしても納得がいかないのだと。

『0(ゼロ)からの風』
その日以来、上杉は圭子の行動から目が離せなくなった。 造形作家でもある彼女のアーティスティックな直感と強く一途な行動力は、常に上杉の想像を超えていく。

上杉が想像の限りを尽くしても、亡くしてなお膨らみ続ける息子への愛情、 その喪失感に突き動かされ進んでいく圭子の姿は、自分とは全く別の次元を生きている様にさえ思われた。
時には衝突をしながら、一定の距離を保ち彼女を見守る上杉。

『0(ゼロ)からの風』

圭子は沢山の人々との出会いと結びつきを得ながら、更なる変化を遂げていく。 息子の代わりに、そして息子と共にいまを生き、仲間と励ましあいながら前だけを見つめてきた圭子に、 大切な息子の命を奪った憎き 加害者・野崎 との対面の日が告げられる。

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この映画のモデルである鈴木共子さんが仲間の被害者家族たちと成し得た署名活動、 「危険運転致死傷罪」新設、亡き息子の人生を共に生きるため果たした早稲田大学への入学。 そして彼女自身が企画した「生命(いのち)のメッセージ展」などのエピソードを盛り込みながらも、 当映画はフィクションで描かれています。

鈴木さんの人生は、今もなお新たな夢に向け、確かな一歩を歩み続けています。